早稲田大学創造理工学部 社会環境工学科
大学院創造理工学研究科 建設工学専攻

CONCEPT

社会環境工学とは

社会環境工学は、地球的視点から自然環境の保全、人間環境の向上、人間社会の安全等を工学的に取り扱う学問です。技術者倫理に基づいて、人間が安全で文化的な生活を送るために必要な社会基盤を整備し、人間が自然との協調と共生の中で生活するための方策を実現することが社会環境工学の重要な役割です。

社会環境工学科の前身は土木工学科です。土木工学は早稲田大学理工学部百年の歴史のなかで、60年にわたり伝統を蓄積してきました。その伝統の上に2003年度より社会環境工学科へ改称するとともに、 Civil and Environmental Engineering という英語名が示すように、市民生活と自然環境とが密接に関係しあった工学へと発展しました。さまざまな現代的課題のもとで、現在と未来の豊かな人間社会の構築を考える学科が、社会環境工学科です。

また、社会環境工学科は創造理工学部に属します。創造理工学部は、他に、建築学科・環境資源工学科・経営システム工学科・総合機械工学科・社会文化領域から構成され、人間の生活に最も近い創造的な工学を追求する学部です。

WORKS

モノづくり INFRASTRUCTURE ENGINEERING

社会基盤部門

くらしを支える構造物の探求

東京ゲートブリッジには橋梁用の新鋼材(新材料)が使用されています。小野教授は、新材料の特徴を活かし、また実験・数値解析により橋梁の強度特性を把握することで、新しい橋梁構造や設計手法の開発のための研究を行っています。

地震に対するコンクリート構造物の安全性を高めるためには、実際の被害調査、実験、数値解析等を駆使した総合的な研究が必要で、秋山教授が取り組んでいます。こうした人々の暮らしを支える社会基盤としてのモノづくりの研究がこの部門で行われています。

Infrastructure 1
東京ゲートブリッジ
Infrastructure 2
地震による橋梁の被害調査
Infrastructure 3
東京メトロ副都心線のトンネルの構造解析
自然とのおりあい ENVIRONMENT & DISASTER PREVENTION

環境防災部門

防災・減災・復興そして環境再生のために

2011年3月11日の東日本大震災の直後から、社会環境工学科の教員は復興のための研究に取り組んでいます。海岸工学を専門とする柴山教授は、世界各地の高潮・津波災害研究の蓄積を踏まえた防災・減災の計画提言を行っています。地盤工学が専門の小峯教授は、放射性廃棄物の処分技術、廃炉に必要な最先端技術の開発を行っています。

またゲリラ豪雨などによる都市型災害へのとりくみ、河川や土壌の環境問題と環境修復の研究がこの部門で行われています。

Environment 1
フィリピン・ヨランダ台風の高潮被害 / 東日本大震災の津波被害
Environment 2 3
ゲリラ豪雨データの可視化
水環境の解析と修復
Environment 4
凍土壁を構築する冷媒送入パイプ
まちづくり PLANNING & MANAGEMENT

計画・マネジメント部門

詳細調査にもとづくまちの未来のデザイン

まちづくりの答えは一つではありません。そのため場所ごとの詳細な調査や分析に基づいて、根拠のある計画提案を行うことが必要です。色彩の現地調査や街路ネットワーク分析を基に、各地の景観まちづくりの提案を佐々木研究室で行っています。

森本教授は、次世代交通としてLRT(路面電車)や自動運転などを活かした都市計画の研究を進めています。佐々木邦明研究室では、まちに暮らす人やまちを訪れる人が、どのような行動をするのかを理解し予測する研究を行っています。地域の特色を活かした持続的なまちづくりのための研究がこの部門で行われています。

Planning 1
建設系の学生・若手のコンペ景観開花。優秀賞「町風景のPOLY-MORPHISM」
Planning 2
ある時点における滞在人口推計
Planning 3
景観計画のための色彩調査
Planning 4
LRTによって都心の賑わいを再生するための提案
Arrow top